何を使って作品を作るのか?
作りたい作品が思い浮かんだら、具体的に設計を進めていきましょう!と、その前に作品のベースとなる素材を決めないといけませんね。 木工DIYなら板の樹種や種類、サイズや特徴(素材感)などを知っておかないと設計もままなりません。
イメージ通りの作品を作るには、素材を知るところから始めましょう!
今回は木工DIYを想定して、木材をベースの素材として見ていきたいと思います
目次 [閉じる]
木材の各部名称について
木材の各部分には名称があります。
DIYの解説の中にも当たり前のように出てくる木材の各部名称をしっかりと覚えておきましょう。
木口(こぐち)
木材の断面方向の切断面。木材の年輪部分が見えるのが木口。
木端(こば)
木材の側面方向の切断面です。年輪の縦方向になります。
木表(きおもて)
木材の外側方向に当たる面が木表になります。
木裏(きうら)
木材の中心方向に当たる面が木裏になります。
節(ふし)
木の枝があった部分には節があります。写真のように節が抜け落ちて穴が開いている状態を「抜け節」と呼びます。
木は生き物ですから製材されたあとも乾燥、吸水などにより反る(そる)ことがあります。
どちら側に反るのかというと、木裏が膨らむ形で反ります。
木材は春から夏にかけて活発に成長し(年輪の色の薄い部分)、秋には成長が遅くなり(年輪の色の濃い部分)、冬には休止状態になります。
色の薄い部分は柔らかく伸び縮みしやすく、色の濃い部分は変化しにくいため、年輪の外側の方が縮みやすいということになります。
ウッドデッキなどを作成する場合は木裏が上面にくるようにすると万が一、反った場合も雨水が溜まりません。
材木の種類と特徴
木の材料は大きく分けて、以下の3種類に分類できます。
木材
原木から切り出した角材、板材です。いわゆる無垢材と呼ばれる特別な加工をしていない木材です。木目があり美しいのですが、反りが発生しやすいので購入時には反りなどが無いか吟味しながら選びましょう。
原木から板を切り出すために、幅が大きなものほど入手が難しくなり高額になります(幅が広いということは、太い原木から切り出さないといけないですからね)。
木材のうちSPF材は非常に安価で加工もしやすく、入手性も良いです。そのためDIYで最も多用されます。
※SPFはスプルース(エゾ松)、パイン(松)、ファー(もみ)の頭文字をとったものです。
集成材
集成材とは断面寸法の小さい木材(板材)を接着剤で貼り合わせた板です。反りや割れに強く、強度もあり、表面は木材とほぼ同じです。ただし、板材よりも高価です。
家具を作るのにむいていて、幅の広い板が取れるので天板に多く使われます。
合板
合板は木材を桂剥きのようにして切り出した薄い板を何層かに貼り合わせた板です。反りや割れに強く、強度もありサイズも大きいので広い面を確保するのに利用できます。
用途によりいくつか種類があります。比較的安価ですが、木目がなく、木の質感も得られない点があるので使う部分を考えましょう。
12mm厚程度の合板が一般的で、厚みがあるものは高額になり入手が難しい場合があります。
樹種の種類と特徴
杉 (スギ)
家具や建材など万能に使われます。柔らかく加工しやすく、価格も安いのが特徴です。中心は赤みを帯びており、周辺は白いのが特徴です。 日本国内では非常にメジャーな樹種で、各地でブランド化もされています。秋田杉、吉野杉、天竜杉などが有名ですね。
国内で育った木なので、日本の気候に非常に適しています。
建築現場で使用される杉足場板などは、使い込んだ風合いに人気があり、DIYの素材としても利用されます。
松 (マツ)
マツとひとことで言っても、いろいろな樹種があります。クロマツ、アカマツ、ゴヨウマツ、カラマツなどなど。SPF材のP(パイン)もマツです。
パイン集成材として良く目にしますね。
使い込むと色に艶が出てくることもあり、家具に使われます。耐水性があり、強度は強いが加工はしやすいという特徴があります。
タモ
家具や装飾によく使われます。木目ははっきりしてまっすぐです。硬くて弾力性があります。
国内材はほとんどなく、現在はほとんどが中国産らしいです。いつかは使って見たい高級木材ですね。
檜 (ひのき)
加工しやすく、耐水性、耐久性、防虫性があることが特徴です。香りがよくて木肌も美しく、バランスがよい木材で、人気が高い高級材料です。
スギと同様、日本国内で非常にメジャーな樹種ですが、スギと比べるとあまりブランド化されていません。木曾ヒノキくらいですね。
桐 (キリ)
高級タンスの材料に使われます。机の引き出し、化粧箱などにも向いています。加工性がよく、軽いうえに、湿気に強い利点があります。 ただし傷が付きやすく、強度がありませんので用途を選んでください。色は全体的に白っぽいです。
買った材料を無駄にしないために
DIYでは主に加工がしやすく、安価で、入手がしやすい材料を使う事が多いです。SPF材はほとんどのホームセンターに売っているのでよく使われます。
安価だからと言って「買うべき材料を間違える」や「カットミス」などは避けたいですよね。
そんな時におすすめしたいシミュレーションにうってつけのアプリ『caDIY3D-X(キャディースリーディークロス)』はご存じでしょうか?
caDIY3D-X(キャディースリーディークロス)は、誰でもカンタンに設計図が描けるDIY・リノベ専用のWindowsアプリです。
3Dの木材や資材を、まるで積み木のようにマウスで直感的に組み上げて、オリジナルの家具デザインやレイアウト・シミュレーションを楽しめます。実際のDIY制作にはかかせない、木材の切り分け方や細かなサイズ・寸法チェック、予算の計算なども徹底ガイド。「手描きの設計図なんて無理!」とあきらめていたあなたのDIYライフを変える、まさにDIY・リノベ好きのためのお役立ちツールです。
caDIY3D-XにはDIYでよく使われる「SPF材」や「合板」などの材料が登録済み。インストールしてすぐに設計できるからとっても便利!
いろんな材料がありますが【まとめ】
この記事では、DIYで使われる木材の種類と特徴について詳しく解説しました。
木材の選び方や各種木材の特徴を理解することで、より具体的に作品のイメージを掴むことができるようになりますよ。
0件のコメント