覚えておきたい!材料同士のつなぎ方

木材をカットして、下穴についても十分に理解した。早速組み立て!と行きたいところですが、組み立てにもいくつか方法があります。
接着剤で貼り付けるのか、釘を使ってつなぐのか、はたまたビスを使って組んでいくのか。釘やビスの長さはどれくらいを選べばいいのか?
今回は、材料と材料をつなぐ方法について。


接着剤でつなぐ

室内作品なら接着剤は必須

軽い材料同士で、あまり負荷が掛からないものであれば、接着剤での接合でも十分な場合があります。また、釘やビスが打てないほど小さい材料であれば、必然的に接着剤での接合になります。釘やネジなどで組み立てる場合でも、接合面には接着剤を塗っておきましょう。強度が格段とアップします。
接着剤にはいろいろな種類がありますので、パッケージの用途をよく読んで購入しましょう。
木工用ボンドと言えばおなじみ「コニシ 木工用ボンド」。


コニシ ボンド 40007 木工用速乾 500g

この黄色いボトルは、よく見かけると思います。どのホームセンターでもまず間違いなく入手できます。酢酸ビニル樹脂系の接着剤で、硬化しても樹脂やゴムのような柔軟性があります。
特徴としては、水性で、はみ出した部分は固まるまでは水で濡らしたぞうきんなどで拭き取ることが出来ます。固まると透明になるのも特徴です。短所としては水性なので、水に弱いです。屋外の作品には使用できません。


フランクリン 木工用接着剤 タイトボンド オリジナル 16oz 473ml

木工DIYerの間では定番なタイトボンド。アメリカのフランクリン社が製造する木工用ボンドです。地方ではなかなか入手するのが難しいですが、都会のホームセンターでは置いているところも多いと思います。値段も輸入品としてはそんなに高くありません。
特徴としては、水性で、コニシ木工用ボンド同様、固まるまでははみ出した部分を濡れぞうきんで拭き取ることが出来ます。コニシ木工用ボンドとの違いは、固まるとカチカチに堅くなり、サンドペーパーで削ることが出来ます。いくつか種類があって、耐水性のものもあります。キャップ部分も一工夫があって、半透明の先端部分を上に引き上げると、栓が外れて中身が出てきます。先端部分を下に押し込むと栓がされるので、いちいちキャップを被せるという動作が必要ありません。

接着剤の能力を発揮するには圧着が必要

接着剤の性能を引き出すには、圧着が必要です。薄く接着面に接着剤を塗ったら、材料と材料の間に空気が入らないようにすりあわせて、圧着を行います。この圧着が不十分だと、ちょっとした衝撃で接着面がはがれることがあります。逆に圧着が十分できちんと接着できると、接着面がはがれるより材料が先に割れる(裂ける)ほどの、接着力が生まれます。
クランプを使ったり、重しなどを使って十分に圧着してあげましょう。

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(DIYプロジェクト、スチール机をリフォームでのシナベニヤの圧着風景)

圧着をすると、余分な接着剤がはみ出してきます。はみ出した接着剤を放置しておくと、でこぼこになったり、塗装の際に塗料がのらなかったりするので、素早く濡れぞうきんなどで拭き取りましょう。

釘を使ってつなぐ

釘を使った接合は簡単、シンプル。金槌という道具もなじみ深いですね。日曜大工!というイメージだと釘と金槌が定番です。最近では、ビスによる接合が一般的ですが、手軽に組み立てできる釘での接合も覚えておきたい技術の一つ。釘にもいろいろな種類があって、適材適所で使っていくことになります。

丸釘 diy_seminer_8_img_05 一般的に釘というと、この丸釘を指すことが多いです。
長さ、太さともに様々な種類があります。
スクリュー釘 diy_seminer_8_img_04 防火壁、塀、ボード下地天井、ベニヤ板などの取り付けに適しています。
胴体にスクリューが切られていて、抜けにくいのが特徴です。
(打ち込む途中に曲がると抜くのがやっかい)
プリントネイル diy_seminer_8_img_03 プリント合板(合板の表面にプリント加工がされているもの。一般的に薄い合板)を貼りつけるのに用いられる釘。合板のカラーに合わせるために、何種類かのカラーが存在します。
真鍮釘 diy_seminer_8_img_02 その名の通り、真鍮で出来た釘。水に強く、釘自体をデザインに取り込みたい場合などで利用出来ます。
隠し釘 diy_seminer_8_img_01 隠し釘は、接着の圧着時などに利用します。樹脂の部分が潰れる程度に打ち込んで、樹脂が潰れる力で材料を押しつけ圧着します。圧着後は、樹脂を横から金槌で払うと、ポキッと折れて頭の部分が取れます。または、引き抜いても良いです。打ち込んでいる最中に頭が飛んでしまうこともあるので、慎重に打ち込む必要があります。

釘を打つ場合にも下穴をあけておくと、まっすぐに打ち込むことが出来ます。下穴のサイズは大きくなりすぎないように注意しましょう。

釘の長さはどう選ぶ?

材料と材料を繋ぐ釘ですが、では釘の長さはどれくらいが良いのでしょうか。以下の図を参考にして下さい。

diy_seminer_8_img_06 diy_seminer_8_img_07

接続先が木端(木の繊維に対して直角方向)の場合は、接合する材料の厚さの2.5倍、木口(木の繊維と同じ方向)の場合は、3倍が良いとされていますが、接着剤と併用することで、もう少し短くても十分な強度が得られます。



釘を使った接合でどうしても心配になるのが抜け方向への強度。そこで、図のように斜めに交互に打ち込むことで、抜け方向への強度を増す方法もあります。
ただし、角度をつけすぎると釘の頭が平らにならないので、釘締め(くぎしめ)などを使って深く打ち込む必要があります。

ビス(ネジ)を使ってつなぐ(本命)

初心者のDIYで、材料と材料を繋ぐ本命はビスでの接合です。ビスは丸釘と比べると、2倍の保持力(抜けにくさ)が期待できます。また、釘との違いとして、途中で折れるということが無く、やり直しをする場合も電動ドライバーを逆回転にすると簡単に抜くことが出来ます。DIYで利用する代表的なビスは以下の通り。

コーススレッド
(半ネジ)
diy_seminer_8_img_09 コース(ねじ山)+スレッド(荒い)という意味で木と木を接合するのに適したビス。半ネジと全ネジがあり、左のものは半ネジ(軸の半分までネジがある)。
コーススレッド
(全ネジ)
diy_seminer_8_img_08 全ネジタイプのコーススレッド。短いコーススレッドになると、全ネジのものしかない場合も。
スリムビス diy_seminer_8_img_10 木工造作用のビスで名前の通り、コーススレッドよりも細く、ねじ山の大きさも小さい。先割れ、フレキ付きなどといった機能をもったものが多い。
タッピングビス
(トラス頭)
diy_seminer_8_img_11 金物などを固定するのに利用する。軸の部分は太く、下穴が必須。

半ネジと全ネジの違いは?

半ネジタイプのコーススレッドは、軸の途中からネジがありません。これにより、ビスを打つ材料に対しては、最終的に空回りすることになります。 コレによって、接合先にビスの頭を使って、強く押しつけることが出来ます。全ネジタイプの場合は、最後までネジが効いた状態になりますので、ビスを打っている最中に材料と材料に隙間が出来てしまうと、いくらねじ込んでも材料同士がくっつくことはありません。 じゃあ、半ネジだけで良いじゃないか?ということになりますが、上手く全ネジを打ち込めば(材料同士を密着させた状態でネジが打てれば)全ネジの方が保持力が上です。

材質にも注意

コーススレッドの材質には、ユニクロメッキとステンレスがあります。ユニクロメッキはメッキ塗装されたコーススレッドで、錆びにくいとされていますが、やはり長い期間 屋外にさらすと錆びてしまいます。その点ステンレス製のコーススレッドは錆びません。 但し、ユニクロメッキのコーススレッドより高価になりますので、使用用途によって使い分ける必要があります。

スリムビスとは

見た目はコーススレッドにそっくりですが、若干スリムで、先割れ、フレキ付きなどの機能を持ったものが大半です。「先割れ」とは、ビスの先端が割れた形状になっており、これがノコギリ的な役割を果たすことによって、下穴があけずにビスを打っても材料の割れが発生しにくいという利点があります。「フレキ付き」というのはビスの頭に突起がついており、ビス頭が回転すると同時に穴を掘る形(座堀)となり、周辺の材料をへこますこと無く、頭を沈めることが出来るという機能です。

先割れの形状フレキの形状
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日曜大工の家具などの作成にはスリムビスが向いています。屋外の工作物(ウッドデッキやフェンス)にはコーススレッドが向いています。

ビスの長さはどう選ぶ?

厚さの2倍を目安にすると良いです。
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タッピングビスとは

タッピングビスとは材料にめねじが切られていなくても締結が可能なネジで材料に直接ねじ込みます。 めねじが切られていなくてもねじ込めるだけで、下穴は必須です。木材に金物などを固定する場合、金物側に座堀が無い場合は、タッピングビスを使います。スリムビスなどの皿ネジ(ビスの頭が平らなモノ)を使って金物を固定すると、頭が浮いてしまい、格好が悪いのと、引っかかりが出来てしまって危ないです。

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金物側に座堀がある場合や、ビスが付属している場合は、皿ネジか付属のビスを使用します。

ジョイント金具を使ってつなぐ

直接釘やネジで、材料同士を繋ぐ方法の他に、金具を使って繋ぐ方法はDIYでもよくある方法です。 さまざまな用途、種類があります。代表的なものをあげておきます。(数字はビスを打つ順番)

T字金具

垂直に交わる部分を接続するのに利用される。


ハイロジック ユニクロ T字隅金 75mm F-929
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I字金具

箱モノを並べたり、重ねて繋ぐ際に利用される。


ハイロジック ユニクロI型金具 100mm Q-014
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L字金具

2枚の板材を直角に接続するのに利用される。


uxcell アングルブラケット シルバートーン L字 90度 40mm x 40mm  5個入り
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ジョイント金具を利用する場合は、数字の順番でビスを打って行きますが、ビスを最後まで締め上げず、全部の箇所の位置を微調整しながら徐々に締め上げていくと失敗が少ないです。

組み手を使ってつなぐ

いつかは出来るようになりたい、組み手による接合です。ほぞと呼ばれるモノも組み手の一種です。組み手で作品を作ると、見た目も美しく、強い強度が得られる反面、かなりの加工精度を要求されます。
ここでは簡単にいくつかの種類を紹介したいと思います。

ほぞ組み

角材のT字組みではポピュラーな組み手。テーブルや椅子の脚などに良く利用される。

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大入れ組み手

板材のT字組みに利用される。本棚の棚板をこのような組み手で作ると、十分な強度を得られる。
板の反りなども防ぐことが出来る。

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合い欠き組み手

角材や板材を十字に組み合わせる際に利用される組み手。利用頻度が高い。

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接合方法もしっかりシミュレーション!

このアプリを使えば、ビスのシミュレーションで適切なビスの長さや、ビスの干渉(これ大事)もチェックできるんですよ! 長さが足りなくて強度不足、長すぎて突き出ちゃった…となる前に、しっかり確認してみましょう!



初心者のうちはビス+接着剤【まとめ】

今回は材料と材料をつなぐ方法について紹介しました。初心者のうちはビス+接着剤を前提に作品を設計すると良いと思います。ビスも前回紹介した埋め木処理を行えば、見た目も悪くありません。

とは言え、いつかは組み手による組み立てもチャレンジしたいですね!
組み手で組み立てるには、加工の腕も必要ですが、いろいろな工具(ノミなど)やジグが必要となってきますので、焦らずのんびりと腕を磨いて行きましょう。

木材のカット方法、穴あけ加工、材料の接続方法まで理解できれば、いよいよ設計です。

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カテゴリー: DIY講座

尾見@caDIY3D開発

尾見@caDIY3D開発

DIYが趣味で「誰にでも簡単に扱えるCADがあっても良いんじゃないか?」ということでcaDIY3Dを開発しました。 DIY歴は14年?くらいです。2017年:DIYアドバイザー取得。

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