ひと手間掛けるといろいろな表現が作れます

無塗装から卒業して作品の塗装を始めると、次はいろいろな表現をしてみたくなりますよね。 よく見かけるのはエイジング加工。使い込まれた雑貨のような風合いを出す表現などです。 表現を加えることでプロの仕上がりに一歩近づけるかも?
今回は塗装にひと手間かけていろいろな表現をする手法について。


テストピースは5つのSPF1x4材

今回は表現のテストと言うことで5つのSPF 1×4端材にそれぞれ違った加工を行っていこうと思います。 使う塗料はワトコの「ダークウォルナット」Old Villageのバターミルクペイント「White」色のみ。
それぞれ下地処理として180番のサンドペーパーでさっと研磨してあります。

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表現その1「オイル仕上げ」

加工ではありませんがワトコを使って素直にオイル仕上げにしてみたいと思います。

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オイル仕上げ編で紹介しましたが、ワトコオイルでの塗装の手順は以下の通り。

  1. ホコリや汚れを取り除いて、180~240番のサンドペーパーで木目に沿って研磨する。
  2. 刷毛などでたっぷりと塗り、15~30分放置した後、ウェス等で良く拭き取る。
  3. 再度、ワトコオイルを塗る。塗れた状態で320~400番の耐水サンドペーパーで研磨する。
  4. 15~30分放置した後、ウェス等で良く拭き取る。塗布、研磨を繰り返して、好みの色合いになるまで繰り返す。
  5. 最終的に12~24時間乾燥させる。

今回は、4回重ね塗りしました。結果は以下の通り。

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しっかりと色をつけてみました。つや消しな仕上がりです。この状態でも良い雰囲気ではありますが、つやつやに仕上げる場合は、ワックスなどを上塗りすると良いですね。

表現その2「ダメージ加工」

その名の通り、木材に傷をつけてから塗装する方法。オイル仕上げの際に使えます。
今回用意した道具は「ノコやすり」「金槌」「カッター」「ドライバー」。

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ノコやすりはノコギリの刃が付いた板を組み合わせてやすりのような形状にした道具。がっつり木材を削る際には重宝します。
ノコやすりを使って縁の部分を大胆に削ります。また、上から押しつけるのも有効です。

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カッターやドライバーで何カ所か傷を入れ、仕上げにランダムに金槌でへこみをつけていきます。

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ダメージ加工は、とにかくランダムに傷をつけること、やり過ぎないことがポイントですね。特にランダムに傷をつけるのはセンスを問われます。無意識のうちに等間隔だったり、パターンが出てくることがあるので、意識してランダムに傷を入れていきましょう。
ダメージ加工が終わったらワトコでオイル仕上げ。傷をつけた場所にオイルが染みこんで濃い色になります。傷を目立たせるために、2回塗りで止めておきました。乾燥させた仕上がりがこちら。

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使い古された木材の雰囲気が出ているでしょうか?今回紹介した道具以外にも、手のひらサイズの石を転がしながら押しつけたりすると自然な傷へこみをつけることができると思います。

表現その3「オイル仕上げからのエイジング加工」

表現その1のオイル仕上げと同じ要領で塗装した木材をノコやすりを使って縁の部分を削っていきます。塗装した家具を使い込んでいくうちに角が削れた。というイメージですね。

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躊躇せず、大胆に削った方が雰囲気が出てくると思います。濃いめに塗装しているので、塗装の下地(木材そのもの)が見えるくらい削って、ハイライトを出していきます。削った結果がこちら。

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ノコやすりで削ると削った表面が荒いので、サンドペーパーで仕上げの研磨をしておきます。こちらはテストピースなので、単なる板ですが、椅子や机の天板などをオイル仕上げした場合に、この方法でエイジング加工すると良い雰囲気に仕上がると思います。

表現その4「ペイント仕上げからのエイジング加工」

続いて、ペイント仕上げからのエイジング加工を行ってみます。Old Villageのバターミルクペイントを2回塗りしたものを用意。

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1回塗りだと、うっすらと下地が見えてしまうので、しっかりと色づけしたい場合は2回以上重ね塗りすると良いですね。ミルクペイントはマットな仕上がりで、落ち着いた雰囲気に仕上がります。木の質感も残り、乾燥が早いのも特徴。多少、表面がざらつくので、240番程度のサンドペーパーでさっと研磨してあげると良いです。このままでも良いのですが、ここから、ワトコオイルを染みこませた布を使って、汚してエイジング加工をしていきます。

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これが結構むずかしい。格好良く汚していくのはセンスが入ります。バランスを見ながら汚していくのですが、上手くいくかは運次第?

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うーん。微妙な仕上がり。エイジング感があると言えばあるのですが、バランス良く汚して行くには何度か経験を積む必要がありそうです。
手軽な方法なので、作品に取り入れてみるのも良いですね。失敗したらもう一度上塗りすればやり直しができます。

表現その5「浮造り加工とペイントの合わせ技加工」

最後の方法は、究極のエイジング加工?「浮造り加工」とペイントの合わせ技で野ざらしにしたベンチのような雰囲気をシミュレートします。「浮造り加工」とは、年輪の柔らかい部分を削って固い部分のみを残し、年輪を際立たせる加工方法のことを言います。ワイヤーブラシでこすって削り落とす方法もありますが、今回用意したのはガスバーナー?!

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木材の表面をこんがりと燃やしていきます。すると年輪の柔らかい部分が先に燃えて、炭化していきます。焼き加減は、かなりしっかりと焼いていった方が年輪が際立ちます。

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表面が黒くなる程度では物足りなく、うろこ状にぼこぼこと浮き上がってくる程度まで焼いていきましょう。

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全体が焼き終わったら、ワイヤーブラシで炭化した部分を削り落としていきます。大量の煤(すす)が出るので、風向きや作業場所に注意が必要。

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炭化部分を丁寧に落としていくと、このような仕上がりになります。年輪の固い部分(色の濃い部分)が残って、写真ではわかりにくいですが、ぼこぼこっと浮き上がってきます。この後、濡れぞうきんで、残った煤をよく拭き取り乾燥させます。この色の雰囲気が良いという方は、このままワックス仕上げにしても良いですね。ちょっと和風な感じになります。

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乾燥したら、ミルクペイントでペイントしていきます。下地が濃い色になっているので、3回上塗りしました。ペイントが乾燥したら、サンドペーパーで表面を削っていきます。
削った結果がこちら。

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年輪の浮き上がった部分の塗装がはげて下地が見えてきます。野ざらしにして、木がやせてくるとこんな雰囲気になりますよね。その雰囲気をシミュレートしてみました。手順が多いように見えますが、意外と簡単に短時間でできます。この方法の利点は、下地のサンディングが不要であること。ささくれなどは燃えてしまいます。ある程度荒い下地の方が面白い結果になると思います。



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今回作成したサンプル【まとめ】

今回作成したサンプルを並べてみました。
一番左から

  • 「ペイント+エイジング加工」
  • 「浮造り+ペイント+エイジング加工」
  • 「オイル+エイジング加工」
  • 「ダメージ加工」
  • 「オイル仕上げ」

になります。
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こうしてみると、ちょっとした加工でいろいろな表現ができるということがわかると思います。
これらの加工方法を一つの作品で組み合わせることも可能ですね。メリハリのきいた作品作りができるようになると思います。
いろいろな表現をマスターしてワンランク上の作品を目指してみましょう!



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カテゴリー: DIY講座

尾見@caDIY3D開発

尾見@caDIY3D開発

DIYが趣味で「誰にでも簡単に扱えるCADがあっても良いんじゃないか?」ということでcaDIY3Dを開発しました。 DIY歴は14年?くらいです。2017年:DIYアドバイザー取得。

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