ダボの代わりに!手軽で確実な加工が魅力
今回の電動工具はビスケットジョイナー。初心者向けのDIY本などには全く出てこない電動工具です。どんな電動工具?というと、ザックリ説明すると、楕円を半分に割ったような溝を掘るだけの電動工具です。ただ、それだけなのですが、これだけで加工が難しい組み手(ほぞ組みなど)の代用や、板矧ぎなどが出来るという、あれば便利な電動工具です。時短木工の工具としてかなり浸透してきている印象を受けます。
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ビスケットジョイナー大図解!
アメリカDewalt社のプレートジョイナーです。写真は一つ前のモデル。ビスケットジョイナーは各社名前がばらばらだったりします。
ハンドル
ハンドルです。切削時は、ここを握って、前方に押し込む感じで操作します。
トリガースイッチ
トリガー式のスイッチです。握っている間、カッターが回転します。
切り込み深さ調整ダイアル
ビスケットにはいくつか種類があるので、使用するビスケットに合わせた切り込み深さを選択することになります。
角度目盛り
アジャストフェンスの角度を測る目盛り。
フェンス角度固定ネジ
アジャストフェンスの角度を固定するネジ。
アジャストフェンス
切り込み位置を決めるためのフェンス。
トリガースイッチロックボタン(旧)
このボタンを押しながらトリガースイッチを握ると、スイッチがロックされます。
解除するにはトリガースイッチをもう一度握ります。この写真は旧モデルでおしりにロックボタンがありますが、最近のモデルでは、トリガースイッチの横に付いています。
フェンス昇降ダイアル
アジャストフェンスの高さを調整するダイアルです。
フェンス昇降固定ネジ
高さを調整したアジャストフェンスを固定する為のネジ
切削くず排出口
切削時の切りくずが排出される排出口。ダストバッグが付属しているので、それを差し込むか、集塵機に繋ぎます。
アジャストフェンス
切り込み位置を決めるためのフェンス。角度を設定することが出来ます。
カッター口
ここからカッター刃が飛び出してきて、溝を掘ります。
中心線
切削位置を決めるための中心線。この中心線の使い方がビスケットジョイナーのきも。
切り込み中心線
切り込み溝の中心。
ビスケットでの接合手順
接合する材料の接合面に対して、両方に溝を掘ります。溝を掘ったら、お互いの溝に木工ボンドを流し込みます。接合面にも薄く木工ボンドを塗っておきましょう。ボンドを塗りおえたら素早くビスケットを片方の溝にはめていきます。複数の溝がある場合は全ての溝にビスケットを差し込みます。
ビスケットを差し終えたら、接合面を合わせて、隙間が出来ないようクランプなどで締め上げます。
ビスケットの挿入から、クランプでの締め上げまでは出来るだけ素早く行います。のんびりしているとはまらなくなってしまいます。
クランプで締め上げると、余分なボンドがはみ出してくるので、濡れぞうきんなどで残さず拭き取りましょう。
ビスケットジョイントでできる加工
フレームジョイント
額縁のような構造を作成する際に、45度にカットした材料同士を接合することが出来ます。もちろん、45度にカットしなくても、木口と木端に溝を掘れば、接続することが出来ます。
このような接合を留め継ぎ(45度での接合)と呼びますが、このような場合の圧着は、普通のロングクランプで圧着しにくいです。ベルトクランプと呼ばれるクランプか、コーナークランプを利用します。
加工をする前にしっかりシミュレーション!
紙の図面や頭の中だけでの設計だと、なかなか扉の干渉を把握するのは難しい…。
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木工で必要な接合はおおむね出来ちゃう【まとめ】
ビスケットジョイナーを使うと、技術を要する難しい接合の大半が手軽に出来てしまいます。しかも溝を掘るだけなので加工時間が短縮できます(但し、木工用ボンドの硬化時間が必要ですが、それもボンドを使う場合なら、他の方法でも同じ)。
ビスケットジョイントの良いところはビスケット自体は隠れてしまうので、見た目が良いことと、通常はカッターが隠れているので、比較的安全に作業出来ることです(とはいえ、加工中は気を付けましょう)。
板矧ぎが出来ると、幅の狭い材料を並べて広い板を作るなど、コスト面でのメリットも出てきます。若干、今まで紹介した電動工具と比べるとお値段、お高めではありますが、安い物なら1.5万円くらいから入手できます。今ではネット通販などで手軽に入手できるので、本格的に木工に取り組むのであれば、欲しい工具の一つですね。
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