作品の完成度にも関わってくる作業台

DIYで何か加工や組み立てをしようとしたら、何かしらの「台」が必要になってきます。木材をノコギリで切るにしろ、トリマーで縁を削るにしろ、床の上に材料ベタ置きでは出来ませんよね。そこで必要になってくるのが作業台。最初は椅子やダイニングテーブルなどで代用できるかもしれませんが、いくつか作品を作っていくとちゃんとした作業台が欲しくなってきます。
今回はそんな作業台について。


作業台を置くスペースについて

まず、作業台を置くスペースについて。
常時、作業台を置くスペースが確保できるか(常設)、あるいは作業時だけに設置するのか(仮設)。
ここで大きく選択肢が分かれると思います。作業時だけ設置する作業台の場合は、収納出来ることが条件となってきます。
常時作業台を設置できるスペースが確保できるのであれば、より良い条件の作業台を考えることが出来ます。

仮設の作業台なら

採集コンテナを利用する

これを作業台として紹介するサイトは他には無いと思いますが(まったくちゃんとした作業台ではありませんが)、これが意外と使えます。DIYプロジェクトで会社で作業する際にたまたま外に並んでいたので、作業台代わりに使ってみたのですが、案外使いやすいです。価格も一つ600円程度からあるので、2~4つあると便利に使えます。


安全興業 採集コンテナ底メッシュ 黒 ×6

裏返して使いますが、高さが30cm程度なのでノコギリで木材をカットするのにちょうど良い高さ。また、2段重ねにすると、高さ60cmなので、立っての作業にも程よい高さになります。軽くて丈夫なのも魅力的。クランプを掛ける場所が無いのが残念。あくまで、簡易的な作業台として。

市販の折りたたみワークベンチを利用する

どこのホームセンターでも必ず置いてある折りたたみのワークベンチです。折りたためるといっても収納時には意外とスペースをとります。
たいていバイス機能(ハンドルを回すと二つの天板が移動して、モノを挟める)がついていますね。


ブラックアンドデッカー(BLACK+DECKER) ワークメイト WM225

BOSCH(ボッシュ) ワークベンチ PWB600

値段は2000円ぐらいから高いものなら数万円します。作りも値段なりで、高価なモデルになればなるほど、作りがしっかりとしています。
天板が狭いのが難点ですね。二つ並べて合板を敷くなりしないと、まともな作業スペースが確保できません。(上のBOSCHのワークベンチならある程度の作業スペースは取れそうですね)

ソーホースを利用する

ソーホースとは、馬と呼ばれる木製の台で、これを作成する為の専用の金具なども販売されています。

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FULTON 400SHB ソーホースブラケット 鉄 2個

ソーホースは、市販の2×4材などを利用して組み立てるため、自由な高さの作業台にすることが出来るのが魅力。上の写真の金具だと、上部の木材をビス留めせずにはめるだけなら、脚の部分が折りたためる為、収納も省スペースです。一組では作業台として利用出来ないので、二組用意して、板を渡すなどすれば良いですね。

合板で自作作業台(ペケ台)

大工さんが現場に持ち込んで利用している、合板を使った組み立て式の作業台です。脚の形状からペケ台と呼ばれるようです。
構造は簡単で、合い欠きにした合板2枚を組み合わせて脚を作り、その脚を二組作ってその上に合板をのせます。

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作業台としては、60~80cmの高さの台が使いやすいと思います。そこで、合板2枚で作業台を作れるように考えてみました。脚の高さを60cmとし、天板の長さを120cmにすることで、合板2枚に収まります。

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木取り図はこんな感じです。
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caDIY3D+で作成

常設作業台の場合

常設作業台に求められる条件

幸いにも常に作業台を置けるスペースがある人は、木工に適した条件の作業台を考えてみましょう。
作業台の上で加工、組み立てを行うには以下のような条件が考えられます。

1.楽な姿勢で作業出来ること

作業しやすい高さの作業台であること。低すぎると腰を曲げたり、無理な体勢になるので、作業に集中できないことも。高すぎると、力を入れる作業がしにくくなります。

2.平面性があること

歪んだ面の上で家具などを作成しても精度が出ません。例えば、椅子などを作る際に平面が出ている作業台で作らないと、脚にがたつきが発生してしまいます。

3.頑丈であること

ほぞ穴などを掘る場合に、作業台の上でノミを玄翁などで叩くことになります。華奢な作業台だとぐらついたり、振動して上手く作業出来ません。また、大きめな電動工具(自動カンナ盤など)をのせる場合、工具自体に重量があるので、荷重に耐えなくてはなりません。

4.ある程度の重さがあること

ノコギリでの切断加工やカンナ掛けをなど、横方向へ力を掛けたい場合、軽い作業台では力を加えることが出来なかったり、加工中に台が動いて、良い結果になりません。

5.バイス機能、あるいはクランプを掛けることが出来ること

木材を切ったり、削ったり、あるいは組み立てたりする際に、材料の固定は必須。固定の際は作業台にクランプなどで固定しますが、クランプを掛けることが出来る形状である必要があります。

木工用の作業台最高峰

国内で手に入る木工用作業台としてはスウェーデンのショーベリ社のワークベンチが最高峰。さすがにこれから木工を始めようという方や始めたばかりという方が、いきなり手を出す代物ではありませんが、あこがれの一台(数十万はします)。

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エリート1500 スウェーデン製木工作業台 (収納モデュールは含まれていません)

作業台を自作する

常設する作業台の場合、自作するというのが最も有力な手段です。木工作品の最初の作品が作業台という方もいるかもしれませんね。そこで、手作りの作業台の簡単なアイデアを考えてみました。OSB合板と2×4材のみで作成します。難しい加工はほとんど無いので、1日もあれば作れると思います。

シンプルな作業台のデザイン案

高さは75cmに設定。一般的なダイニングテーブルが70cmなので、作業性を考えて5cmほど高くしてみました。
天板のサイズは幅70cm、長さ120cmに設定。素材としてはOSB合板を選択。重たく堅く、平面性に優れている点で選んでみました。これを3枚重ねにします(木工用ボンドで接着)。かなりの重量、剛性が得られると思います。

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脚部はシンプルな構造。天板の剛性を上げる為に、幕板のつなぎを3カ所に入れました。
幕板は1面、天板と面が一致するようにします。これにより、いろいろなクランプ方法に対応出来ます。

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クランプの使用例

天板への材料固定は、クランプで行います。
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下からみたところ。
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側面への材料固定。幕板に固定します。
1カ所天板に揃えたのはこのため。
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裏からみたところ。

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ストッパーとしての利用。端材を幕板に固定します。
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裏からみたところ。
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クランプを掛けるために懐(ふところ。天板裏のクランプが掛かる領域)を深めになるように考えてみました。

がっちり固定が成功につながる。クランプについて
木工作業で一番利用する工具は何でしょうか?ノコギリ?ドライバー?いえいえ、実はクランプです。そして、木工を趣味とする方々は、例外なく大量のクランプをもっています。人の手は二本しかありませんので、何か作業する時にはクランプ無しでは作業もままな...
かなりシンプルな作業台の案ですが、引き出しをつけたり天板にくぼみをつけてツール入れをつけたりと利用シーンに合わせた作業台を作りたいですね。合板を天板にするのはあまり見栄えが良くありませんが、平面性や価格を考えると致し方ないところ。作業用と割り切りました。

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作業台の設計もこちらのアプリで!

作業を行う上で、自分にあった作業台を手に入れたいですね。 このアプリを使ってしっかりと設計し、アイデアをまとめてみてはどうでしょうか!



環境に合わせた作業台を手に入れよう
【まとめ】

まさかのコンテナから、ショーベリの高級作業台まで紹介しました。良い環境が良い作品を生み出すのは言うまでも無いのですが、DIYに取り組む環境はさまざま。とはいえ、作業台無しではなかなか作業が捗りません。どんな作業台でもDIYは楽しめますので、状況に応じた作業台を手に入れてDIYを楽しみましょう!

今回作成した「ペケ台」「シンプルな作業台」はサンプルモデルからダウンロード出来ます。

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カテゴリー: DIY講座

尾見@caDIY3D開発

尾見@caDIY3D開発

DIYが趣味で「誰にでも簡単に扱えるCADがあっても良いんじゃないか?」ということでcaDIY3Dを開発しました。 DIY歴は14年?くらいです。2017年:DIYアドバイザー取得。

2件のコメント

山田恵子 · 2017年6月11日 7:14 PM

質問です。
「ペケ台」に関して、木取り図にある通り、四角い穴を開けるようになっているのですが
穴が必要な何か意味があるのでしょうか?

    尾見@caDIY3D開発

    尾見@caDIY3D開発 · 2017年6月12日 8:23 AM

    はい。主に軽量化の為に穴をあける設計となっています。
    ペケ台は組み立て式で持ち運び出来るのが特徴ですが、持ち運ぶには軽い方が便利です。
    あとはデザイン性も少しあります。
    軽量化が目的ですので、四角でなくても、丸や三角、星形でもいいですね。沢山の小さな丸穴でも軽量化出来ると思います。

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